針と糸を持ったこともない方、小学生の時の家庭科なんてすっかり忘れた方、玉どめ?なみ縫い?不器用だし裁縫なんて無理!という超初心者さんでも、マスクを手縫いで作る方法をゼロからやさしく説明します。
この講座では、綺麗に作ることや効率は二の次で、とりあえずマスクの形になることを目指します。
76もの工程に分けて全て写真入りで丁寧に丁寧に説明しています。娘(当時7歳)に初めてお裁縫を教えたときのことを思い出しながら執筆しました。お裁縫なんて無理とあきらめていた方も、是非作ってみてください!
難易度:★☆☆☆☆
制作時間:超初心者さんの場合は1時間~数時間。慣れている方は約30分。
サイズ:子供用型紙サイズ(2~6歳ぐらい)、大人用型紙サイズ(女性小さめサイズ)
(型紙を拡大or縮小すればお好みのサイズにアレンジできます。)
このページは、こちら↓の超初心者さんバージョンです。
- 完成品を見てみよう
- 材料と道具を揃えよう
- 型紙を手に入れよう
- 作ってみよう(2ページ目にあります)
- 出来上がったら(2ページ目にあります)
- あとがき(2ページ目にあります)
1. 完成作品を見てみよう
まずはどんな作品になるのか完成作品を眺めてみましょう。
表側(顔に付けたとき外側になる方)を見てみると、
表地(いちご柄の布)が、真ん中で縫い合わされているのがわかるでしょうか。そして、両端に赤い糸の縫い目が見えます。
次に、裏側(付けたときに顔に当たる側)から見てみましょう。
こちらも裏地(白い布)の、真ん中で2枚の布が縫い合わされています。表側と同じ感じですね。
そして、裏地(白い布)の両端には、表地(いちご柄の布)が見えています。その表地(いちご柄の布)の端に赤い糸の縫い目が見えますね。
この部分に、耳にかけるゴムひもが通っています。
Sサイズシェリーメイさんに付けてもらいました。
ちょっと大きいかな?
2. 材料と道具を揃えよう
どんな作品になるかイメージがわいたところで、次に道具と材料を揃えましょう。(作り方は、次のページにあります。)
専用の道具を使うがベストなのでしょうが、今回は作り始めるまでのハードルを下げるために、なるべくご家庭にあるものや直ぐに手に入るものを使ってください。手芸用品店でなくても、100円ショップ・スーパー・ホームセンターに売っていることも多いです。
今回使う材料と道具は8つだけです。「布」「ゴムひも」「針」「糸」「はさみ」「ペン」「クリップ(洗濯ばさみ等でもOK)」「ひも通し(ヘアピン等でもOK)」。
それでは、それぞれの材料と道具を詳しくみていきましょう。
2.1 布
まずは、マスクのメインの材料である布です。
完成写真では、表地にいちご柄のダブルガーゼ、裏地に白いダブルガーゼを使っています。楽天市場で購入しました。⇒ダブルガーゼの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
ダブルガーゼと言うのは、ガーゼ生地(目が粗くて柔らかい生地)が二枚重ねになっているものです。この立体布マスクにはダブルガーゼ生地が一番のおすすめなのですが、他の布でももちろん作れます。
こういう生地がご自宅にない方は、今回はご自宅にあるハンカチ・バンダナ・手ぬぐい(タオル生地でないもの)などの布を使ってみてください。あまり厚くないものが縫いやすいです。
布の大きさは、表地用に22cm×26cmの長方形ぐらい、裏地用も22cm×26cmの長方形ぐらいあれば足ります。つまり、大人用のハンカチ1枚でマスクが1~2枚作れます。ちなみに、表地と裏地を同じ布で作ってもOKです。
新品の布って、洗濯したときに縮みます。特にガーゼはかなり縮みます。なので、布を切る前に「水通し」というものをします。
よくわからない方は、布は、切る前に洗濯して干してから使うって覚えておいてください。作ってから縮むと困るので、縮めてから作り始めようってことです。
でも、今回はとりあえず作品を完成させたいので、水通しはしなくてもOKということにしましょう。
2.2 ゴムひも
もう一つの材料はゴムひもです。
「マスクゴム」という名前で売られています。⇒マスクゴムの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
マスクゴムは、肌触りや伸びがソフトです。耳が痛くなりやすい人には平タイプもおすすめです。
マスクゴムがすぐに手に入らない場合は、髪留め用とか帽子用のゴムひもを使ってみてください。
それらも無い場合は、輪ゴムという手もあります。切ってつなげればゴムひもになります。
ゴムひもは後で簡単に交換できるので、とりあえずあるものを使いましょう。
ゴムひもの長さですが、30~35cmぐらいのものを2本です。なので、マスク1つに付き合計60cm~70cmぐらい用意してください。
2.3 針
材料が揃ったところで、次は道具を揃えていきましょう。
メインの道具は、針です。「手縫い針」とか「ぬい針」という名前で売られています。⇒手縫い針(普通地用)の詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
ご自宅に、携帯用ソーイングセットとか、小学生の時に学校で使った裁縫道具箱がありましたら、その中に入っているはずです。
いくつもの針がセットになっているものがありますが、糸が通せればどれを使っても大丈夫です。必要な本数は1本です。
ちなみに、「ミシン針(針のとがった方に穴があるもの)」は手縫いでは使えませんのでご注意ください。
2.4 糸
針が用意できたら次は糸です。
「手縫い糸」や「ボタン付け糸」という名前で売られています。⇒手縫い糸の詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
使う糸は手縫い糸がベストなのですが、ミシン糸でも代用できます。
とりあえず、用意した針の穴に糸が通せれば大丈夫です。
使う糸の長さですがマスクを1つ作るのに5mあれば足ります。手縫い糸は一巻きが30m~60mぐらいあるので、一つあれば余裕ですね。
糸の色は、表地と似た色にすると縫い目が目立たなくていいのですが、今回は今手元にある糸を使ってください。
2.5 はさみ
紙(型紙)、布、糸を切るのにハサミが必要です。たぶん、ご家庭に一つはあるかと思います。それで、十分です。
いちおう、専用品も紹介しておきますと、布を切る専用のはさみは「裁ちばさみ(たちばさみ)」という名前で売られています。⇒裁ちばさみの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
糸を切る専用のはさみは、「糸切りばさみ」です⇒糸切りばさみの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
とにかく、紙・布・糸が切れればどんなハサミでもOKです。
2.6 ペン
布にしるしを付ける(線を引く)のにペンを使います。布に色が付けばどんなペンでもOKです。
こちらも専用品を紹介しますと、布にしるしを付ける専用のペンは「チャコペン」という名前で売られています。⇒チャコペンの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
私は、時間が経つと色が消えるチャコペンを使っています。
これが一番のおすすめなのですが、今回はご家庭にあるペンを使いましょう。
2.7 クリップ
ゴムひもを通す場所を縫うときにマスクの端を折るのですが、それを一時的にとめておくのにクリップを使います。
洗濯ばさみや事務用のクリップなど、布をはさめるものなら何でもOKです。
専用品は、「仮どめクリップ」という名前で売られています。⇒仮止めクリップの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
クリップは、4個ほどあればOKです。
2.8 ひも通し
マスクのゴムひもを通すのに使います。
「ひも通し」という名前で売られています。⇒ひも通しの詳細を、楽天市場で見る、Amazonで見る。
ひも通しは、ヘアピンでも代用できます。ヘアピンも無い場合は、クリップや針金などで自作してみてください。細長い棒状で、片方の端にゴムひもを通せる穴があればOKです。
3. 型紙を手に入れよう
材料と道具が揃ったら次は型紙を手に入れましょう。
↓これが型紙です。ダウンロードしてA4用紙に印刷してください。
下記画像をクリックして、画像(JPG)でダウンロードもできます。
※ 子供用は2~6歳ぐらい、大人用は女性小さめサイズです。アゴやホオまですっぽり覆いたい方や、男性や顔が大きめな方には、大人用サイズそのままの大きさだとかなり小さく感じます。その場合は、の周囲をプラス0.5cm~プラス1.5cmぐらいしてみてください。
余白なしで印刷すると実物大に印刷できるのですが、設定がうまくいかないとほんの少し小さく印刷されてしまします。でも、小さくてもマスクの形にはなるので今回は練習としてそのまま使ってもいいですね。
明かに大きさがおかしい時は、「型紙の印刷方法」をご覧ください。
この型紙は、こちら↓の立体布マスクの作り方と同じものです。
※ 型紙に書いてある、「接着芯」というパーツは上級者向けなので今回の講座では使いません。
紙に印刷された型紙が手に入った人は、次の項目「4.作ってみよう(次のページにあります)」へ進んでください。
ここからは、「印刷の仕方がわからない」とか「プリンターを持ってないから印刷できない」とか「どうしてもうまく印刷できない」という方のためにいくつかの方法を紹介します。
方法1:ネットプリント
型紙はコンビニのコピー機でも印刷できます。でも、ちょっと難易度高いでしょうか。
方法2:家族・友達に頼む
印刷できる人に頼んでみましょう。難しいですか?
方法3:偶然もらう
このマスクの型紙は、印刷したものに関しては再配布OKとなっています。運が良ければ、学校・職場・施設・お店などで無料配布されているのに出会うかもしれません。
マスクが品薄で花粉症などの人は大変かと思います。
そこで、立体布マスクの型紙は印刷しての再配布をOKにしました。
困っているお友達に配ったり、ガーゼ売り場に置いたり自由に配布してください。作り方やPDFでの型紙DLはこちら⇒https://t.co/YiNUr2sW52
※ 配布するときは無料でお願いします pic.twitter.com/1pBjhJ96rI
— 無料型紙工房ことろ (@cotoro_net) 2020年1月31日
どこでも配布されていませんでしたか?
方法4:自力でがんばる!
それでは、自力で何とかしましょう。紙と鉛筆を用意してください。
そして、あれば1cm(10mm)方眼用紙も。
無いですか?
では、作りましょう!
まず、紙を用意します。大きさはA4用紙の半分(A5用紙)ぐらいで大丈夫です。
そして、紙の端に定規とペンで1cmごとにしるしをつけます。
しるし同士を線で結ぶと、方眼用紙の出来上がりです。
それでは、ここに型紙を写していきましょう。みなさんのために型紙には1cm方眼のメモリが追加してあります。
下記画像をクリックして、画像(JPG)でダウンロードもできます。
※ 子供用は2~6歳ぐらい、大人用は女性小さめサイズです。アゴやホオまですっぽり覆いたい方や、男性や顔が大きめな方には、大人用サイズそのままの大きさだとかなり小さく感じます。その場合は、の周囲をプラス0.5cm~プラス1.5cmぐらいしてみてください。
その型紙を見ながら鉛筆(シャーペン)と消しゴムを使って、「このラインは、下にに10cm」「そして、左に2.5cm」「次は、下に2.8cm、左に6.3cmの位置」という感じでまずは外枠を写していきます。うっかり5mmぐらいずれてしまってもOK!
ヒントを書いておきますので、参考にしてください。
点線は、外側の枠から1cm(1マス)の位置になります。縦の点線は(使わないので)写さなくてもOKです。このように書けていれば合格です。「鼻」と「アゴ」の位置も書いておきましょう。
はい、がんばりました!
これでみなさん、紙の型紙が手に入りましたね。それでは次のページへ進んでください。「4. 作ってみよう」です。