無料型紙ダウンロード
実物大の型紙です。「余白なし(余白ゼロ)」の設定で、A4用紙に印刷して使ってください。型紙を印刷しないで、指定されたサイズに直接布をカットしてもOKです。
「大人(ふつう)サイズ」「大人(小さめ)サイズ」「子供サイズ」の3種類があります。型紙はすべて長方形で、縦の長さはどれも同じです。
型紙のサイズ
大人(ふつう):横 23cm×縦18cmの長方形(成人男性~成人女性、中高生)
大人(小さめ):横 20cm×縦18cmの長方形(成人女性~小学生、女子中高生)
子供 :横 17cm×縦18cmの長方形(小学生~幼児)
型紙の横の長さは、使う人に合わせて自由に変更してください。なお、型紙の縦の長さはあまり変更しないようにしてください(±1cmぐらいでしたら、作り方に影響しません)。
お約束
作成した作品は販売して頂いて問題ありませんが、トラブルの無いようご自身の責任でお願いします。なお、型紙及び作り方の再配布・転載・販売はしないでください。
⇒ 詳しくはこちらの利用規約をご覧ください。
ただし、ツイッターでもお知らせしたように、このマスクの型紙に関しては紙に印刷した場合のみ、再配布していただいて構いません。その場合は無料で配布してください。
プリーツ布マスクの型紙を作りました。鼻ワイヤー・フィルターポケット付きも作れます。
型紙は印刷しての無料再配布OKです。マスクが買えずに困っている人に渡したり、学校・職場・お店などで配ったり、自由に配布してください。
詳しい作り方やPDFでの型紙DLはこちら⇒https://t.co/vPmn58T64U pic.twitter.com/jscFYqf0AP
— 無料型紙工房ことろ (@cotoro_net) February 26, 2020
印刷した型紙を友達に渡しても良いですし、学校・職場・施設・お店などで配布したり、マスクの材料を買ってくれた方におまけとして(無料で)付けていただいても構いません。品切れになったマスク売り場や手芸コーナーなどに置いて「ご自由にお持ちください」と不特定多数の方に配っていただいても構いません。マスク作成キットなどにおまけで付ける場合は、型紙は無料で誰でもダウンロードできるものであることを購入しようとする方にわかるように明記してください。⇒ 詳しくはこちらの利用規約をご覧ください。
ミシンでガーゼを縫うときのコツ
ガーゼは薄くて柔らかいので、ミシンで縫うと布や糸が絡まったりして縫いにくいです。私がガーゼを縫うときのコツを紹介します。
[コツ1]なるべく返し縫いをしない⇒作り方には、返し縫をしなくてもよい個所に「返し縫をしなくても大丈夫です。」と記載しています。この作り方で必ず返し縫いをしなければいけないのは工程【14】【36】だけです。
[コツ2]縫い代を多めにする⇒このマスクの型紙では縫いやすくするために縫い代を多め(1cm)にしてありますので、縫いやすいかと思います。
[コツ3]布の端ギリギリから縫い始めない⇒「布の端から5mmぐらいの位置」から縫い始めてみてください。ギリギリから縫いたい場合は、布とミシンの間に紙をはさんで紙と一緒に縫い、縫い終わってから紙を破ってはずすしてみてください。
作り方
【0】まずは、布に水通しをします。ガーゼは水通しをしないで作成すると洗濯したときにかなり縮みます。私は生地を購入したらすぐに水通しをします。そうすると作りたいときにすぐに使えます。
※水通しとは・・・・水にひたして、しぼって、陰干しして、ゆがみを直しながらアイロンがけ。
それでは、大人(小さめ)サイズの作り方を説明します。大人(ふつう)サイズや子供サイズも同じ作り方です。ノーズフィッター(ワイヤー)やポケットは省略OKです。
布を切る
【1】作りたいマスクのサイズの型紙で、表地1枚、裏地1枚、ポケット布1枚をそれぞれ同じ大きさに切ります。ポケットを付けない場合は、ポケット布はいりません。
※ 裏地とポケット布の横幅を表地より4cm小さくする方法もあります。(詳しくは、ページの下の方の「ゴムひもを通すところを薄くする方法」をご覧ください」
次は、ポケットを作ります。ポケットなしの場合は、工程【6】へ進んでください。
ポケットを作る【ポケットありの場合】
【2】【ポケットありの場合のみ行う】ポケット布の鼻側部分を裏側に5mm折ります。
【3】【ポケットありの場合のみ行う】さらに、1cm折ります。すると、三つ折りになります。
【4】【ポケットありの場合のみ行う】この三つ折り部分を、赤線を縫ってとめます。
※ミシンで縫う場合は、返し縫をしなくても大丈夫です。
【5】【ポケットありの場合のみ行う】表地とポケット布を中表に合わせます。中表に合わせるというのは、表地の表側(柄が見える側)とポケット布の表側をくっつけるということです。
このとき、それぞれの布のアゴ側をピッタリ合わせてください。
裏地を合わせる
【6】裏地を下の写真のように合わせます。
ポケットなしの場合は、表地と裏地を中表に合わせます。中表に合わせるというのは、表地の表と裏地の表をくっつけるということです。
ポケットありの場合は、ポケット布に裏地の表側を合わせます。すると、表地と裏地でポケット布をはさむ形になります。
【7】鼻側とアゴ側をそれぞれ縫い代1cmで(布の端から1cmの位置を)縫います。
※ポケットありの場合は、鼻側を縫うときにポケット布を一緒に縫ってしまわないように注意してください。
※ミシンで縫う場合は、返し縫をしなくても大丈夫です。
なお、縫い代を1cmではなく少なく(0.5cmぐらい)すると出来上がるマスクの縦の長さが(1cmぐらい)大きくなります。逆に、縫い代を多く(1.5cmぐらい)すると出来上がるマスクの縦の長さが(1cmぐらい)小さくなります。お好みに合わせて調節してください。
表に返す
【8】2か所縫うと、布がトンネル状になると思います。片方のトンネルの入り口を開いてみてください。写真では、赤いクリップが入っているところです。
【9】そこから、中に手を入れて生地を少しずつ引っ張り出します。
【10】すると、生地が表になります。
【11】トンネルの中に手を入れたりして、裏地と表地がきれいに重なるようにしてください。
ポケットありの場合は、表地と裏地のアゴ部分にポケット布がくっついた形になっています。
次は、ノーズフィッターを入れます。ノーズフィッターなしの場合は、工程【15】へ進んでください。
ノーズフィッターを入れる【ノーズフィッターありの場合】
【12】【ノーズフィッターありの場合のみ行う】ワイヤー(ノーズフィッター)を用意します。長さは、大人(ふつう)サイズは11cm、大人(小さめ)サイズは9cm、子供サイズは7cmをめやすにしてください。
※ 下の写真のように布地の真ん中にワイヤーを置いたときに、布の端からワイヤーまで5cm以上離れていればOKです。
【13】【ノーズフィッターありの場合のみ行う】
表地と裏地の間の真ん中にワイヤーを入れます。下の写真ではワイヤーが見えませんが、赤線部分に入っています。
【14】【ノーズフィッターありの場合のみ行う】
ノーズフィッターを囲むように赤線を縫います。ミシンで縫う場合は、返し縫いをしてください。
これで、ノーズフィッターが入りました。
折る位置にしるしを付ける
プリーツを作るために折る位置に、しるしを付けます。
【15】しるしを付けるのは、裏地の表の両端です。写真の黄色矢印位置を参考に鼻側から、4cm→1cm→2.5cm→1cm→2.5cm→1cmの位置にチャコペンなどでしるしを付けてください。(型紙の右端の方にもしるしが書いてありますので、参考にしてください。)
※ 型紙の縦の長さを短くした場合や、工程【7】で縫い代を大きくした場合は、最初の4cmを3cmぐらいに変更してみてください。
表地と裏地を一緒に折る
【16】これから、折る位置を確認します。一番上のしるしは、「たにおり」その下の印は「やまおり」に折ります。つまり、「やまおり」と「たにおり」と交互に折っていくことになります。(型紙の右端の方にも書いてありますので、参考にしてください。)
なお、「たにおり」と「やまおり」を逆にして折ってしまってもプリーツは作れます。プリーツの向きが逆になるだけです。(フィルターを入れるときは、逆向きの方が入れやすかったりします)
折るときは、表地と裏地を一緒に折ります。ポケットありの場合、ポケット布は一緒に折らないでください。ポケットを一緒に折ると、ポケットを使うときにプリーツがきれいに開きません。
【17】さて、それでは実際に折っていきましょう。
一番上のしるしの位置を「たにおり」にします。裏地側に4cm折ると言う意味です。
【18】次のしるしは「やまおり」です。表地側に1cm折ります。これでプリーツが1つ出来ました。この写真ではプリーツをクリップでとめていますが、出来上がったプリーツの上をマチ針でとめる方がやりやすいかもしれません。
【19】続けて、「たにおり」。裏地側に2.5cm折ります。
【20】さらに「やまおり」。表地側に1cm折ります。これで、プリーツが2つになりました。
【21】さらに「たにおり」。裏地側に2.5cm折ります。表地がかぶって裏地がみえなくなりました。
【22】最後に、「やまおり」。表地側に1cm折ります。すると、プリーツが全部で3つ出来上がります。
【23】出来上がったプリーツを確認しましょう。表地と裏地でプリーツの向きが逆になっていますね。
作り方の通りに折ると表地と裏地の縦の長さは9cmぐらいになりますが、折る分量を変えると縦の長さをお好みに合わせて変えられます。
次は、ポケット布にプリーツを作ります。ポケットなしの場合は、工程【28】へ進んでください。
ポケット布を折る【ポケットありの場合】
【24】【ポケットありの場合のみ行う】現在、下の写真のようになっていると思います。表地と裏地にポケット布がくっついた形です。このポケット布にもプリーツを作っていきます。
【25】【ポケットありの場合のみ行う】ポケット布の鼻側(三つ折りにした側)を上にして裏側を見えるように置きます。そして、裏地に付けたのと同じしるしを付けます。上から4cm→1cm→2.5cm→1cm→2.5cm→1cmの位置です。
【26】【ポケットありの場合のみ行う】そして、裏地・表地と同じように「たにおり」→「やまおり」の順に折ってプリーツを作ります。
【27】するとこのようになります。
ポケット布をこのように「表地・裏地」と別に折ることによって、ポケットを使うときにもプリーツがきれい開きます。
プリーツを固定する
【28】出来上がったプリーツはこのようになっていると思います。
【29】これらのプリーツがバラバラにならないように、両端から2.5cmぐらいの位置の赤線を縫ってとめます。
※ここは仮止め(後でほどきません)なのでミシンで縫う場合は、返し縫をしなくてもマスクの形に影響はありませんが、返し縫いをする方が仕上がりがきれいです。
アイロンをかける(省略OK)
【30】【省略OK】プリーツにアイロンをかけてピシッとさせます。こうすると、きれいに仕上がりますが、アイロンをかけなくてもマスクは作れます。
次は、ポケット布についてです。ポケットなしの場合は、工程【32】へ進んでください。
ポケット布を裏地に合わせる【ポケットありの場合】
【31】【ポケットありの場合のみ行う】裏地にポケット布を重ねます。このとき、ポケット布の方が少し小さく(縦の長さが短く)なる場合があると思いますが、それでOKです。
ゴムひもを入れるところを作る
これから、ゴムひもを入れる部分を作っていきます。
【32】【省略OK】端から5mmぐらいの位置をとめてプリーツの端がバラバラにならないようにします。これから折ってくときにやりやすくするためですが、人によってはここを縫わない方がやりやすいかもしれません。
※ミシンで縫う場合は、返し縫をしなくても大丈夫です。
【33】マスクの端を裏側(裏地側・ポケット布側)に1cm折ります。
※ 表地の横幅を小さくしていない場合は裏側ではなく表側(表地側)に折ってもOKです。表側に折ると見た目はあまりよくありませんが、肌当たりも良く、密閉度も上がります。
【34】そのままさらに、1.5cm折ります。すると、マスクの端が三つ折りになります。
※ 布が厚すぎて1.5cmで折るのが難しい場合は、1.6cm~2cmで折ってもOKです。ただ、その分出来上がったときのマスクの横幅が小さくなります。
【35】反対側の端も同じように三つ折りにします。
【36】下の写真の赤線の部分を2本縫います。先ほど折った部分の上です。マスクゴムを通すことを考えで端の方を縫ってください。
※ミシンで縫う場合は、必ず返し縫をしてください。
この部分が厚すぎて縫いにくい場合は、このページの下の方(作り方が終わった後)にある「ゴムひもを通す部分を薄くする方法」をご覧ください。
ゴムひもを入れる
【37】ゴムひもを用意します。大人サイズですと35cmくらいのものを2本、子供サイズですと30cmくらいのものを2本です。
【38】マスクにゴムひもを通して端を軽く縛ります。これから長さを調節するので、まだしっかりと縛らないでください。
【39】このマスクを使う人が実際に付けてみて、結び目の位置を決めます。決まったらしっかりと結びます。左右でなるべく同じ長さになるようにしてください。
【40】【省略OK】ゴムひもを引っ張って、結び目を布の近くに移動します。そして、さらに引っ張ると、結び目が布の中に隠れます。
ゴムひもの入れ方がよくわからない場合は、超初心者さんのための「立体布マスク」講座の工程【66】から詳しく解説していますのでご覧ください。
これで、出来上がりです。お疲れさまでした。
ゴムひもを通すところを薄くする方法
マスクひもを通す部分が厚すぎて縫いにくい場合は、薄くする方法がいくつかあります。
ただ、ゴムひもを通す部分が薄いとしわが寄りやすくなります。この辺りは好みの問題なので、気にならい方も多いかもしれません。
方法1
薄手の布を使ったり、ポケットなしにすると、薄くなります。
方法2
1cm→1.5cmの三つ折りにしないで、2cm裏側に折るだけにすると、薄くなります。
端は、ジグザグミシンなどで縫ってほつれ止めをしてください。
方法3
「裏地」と「ポケット布」の横幅を「表地」よりも4cm小さくすると薄くなります。
その場合、作り方の工程【6】では、裏地の両側に2cmのスペースができます。(この画像はポケットなしのものです)
工程【11】はこのようになります。(この画像はポケットなしのものです)
工程【29】で端から2.5cmの位置を縫い終わった段階では、このようになります。(この画像はポケットなしのものです)
マスクの洗い方
我が家での布マスクの利用頻度は高いです。私は夜寝るときの喉の保湿に、子供たちは学校給食準備時のマスクとして使っています。なので、ほぼ毎日マスクを洗濯しています。そこで、私のマスク洗濯方法を紹介します。
洗うときは、ネットに入れて洗濯するのがおおすすめですが、私は洗濯機(ドラム式)にその他の洗濯物と一緒にネットに入れずに洗っています。ネットに入れない方が汚れが落ちやすいので。もう、何年もネットに入れずに洗っていますがマスクのゴムが伸びてしまった等のトラブルはないです。(縦型洗濯機では試してみた事はないのでわかりませんが)
そして、乾燥機をかけると縮んでしまうので、手でしわを伸ばしながら他の洗濯物と一緒に部屋干ししています。うっかり乾燥機をかけてマスクが縮んだ場合はもう一度洗って干せば大丈夫です。
洗濯洗剤と一緒に、ワイドハイター(粉末タイプ)を一緒に入れて洗えば、除菌(※)されるので部屋干ししても臭いません。※すべての菌が除菌されるわけではありません。
なお、この洗濯方法はウイルス対策のことをは考慮していませんのでご注意ください。
ウイルス対策の場合は、使用後は塩素系の漂白剤で除菌するといいかもしれません。
キッチンハイター キッチン用漂白剤 小 ボトル(600ml)
※ 塩素系漂白剤は色落ちするので、白い布で作ったり色落ち前提でマスクを作成してください。
あとがき
2020年2月のマスク不足により、ポケット付きのプリーツマスクの作り方を教えてほしいとのご要望をたくさん頂きました。
そこで、作成してみようと思ったのですが、ポケットが付いたプリーツマスクは見かけたことがなく、思いついたアイディアをいろいろと試してみることから始まりました。そして、どのようなポケットにすれば使いやすく作りやすいかなどを試行錯誤して完成しました。
ノーズフィッターやポケット付きも作れるように同時に解説していますが、初心者さんは省略できるところはなるべく省略して作ってみてください。